投資ガイド

米国の事業形態

コーポレーション(Corporation)
各州の会社法に沿って設立された法人です(米国では、会社の設立・運営等について定めた会社法は、各州の法律です)。
米国企業の社名の末尾は、「Inc.」か「Corporation」が多いです。実質的に意味の違いはありません。

★英国等では、有限責任であることを強調した「Co. Ltd.」(Company limited )」や、「PLC(Public Limited Company)」が使われますね。

パートナーシップ
2人以上の者が営利を目的に事業を共有する組織です。所得はパートナーシップでは課税されず(パススルー:Pass-through)、出資者側で総合課税されます。

★日本の税制では、個人が小規模の事業をする場合でも、(主として給与所得控除の効果によって)法人化した方が税金が安くなる、というのが通説ですが、米国では違います(米国には給与所得控除の制度がありませんし、また配当についても配当控除の制度がないため二重課税となります)。よって、パススルー課税であるパートナーシップには、税務上のメリットがあります。

ジェネラルパートナーシップ(GP)
パートナー全員がジェネラルパートナーで構成されるパートナーシップです。ジェネラルパートナーは経営を執行し、パートナーシップの債務に対して無限責任を負います。

★日本では、ジェネラル・パートナーシップに類似するものとして民法上の「組合(任意組合)」と会社法上の「合名会社」(ただし法人格有り)があります。

リミテッドパートナーシップ(LP)
1人以上のジェネラルパートナーと、1人以上のリミテッドパートナーで構成されるパートナーシップです。リミテッドパートナーは経営に参加せず、通常出資額を限度とした有限責任のパートナーです。LPは設立の際、州へ登録をしなければなりません。

★日本では、リミテッド・パートナーシップに類似するものとして「匿名組合」と「投資事業有限責任組合」と「合資会社」(ただし法人格有り)があります。

LLC
リミテッド・ライアビリティ・カンパニー、有限責任会社
各州が制定するLLC法で設立される事業体。1977年のワイオミング州の法制化で導入が始まりました。
株式会社とパートナーシップの長所(法人格と税務上のメリット)を合わせ持った新しい組織が必要として導入。当初はあまり活用されませんでしたが、1997年に「チェック・ザ・ボックス方式」(法人課税か構成員課税かの選択が可能)が認められた後、急速に増加。金融産業、IT産業、映画産業など様々な分野で活用されています。

★日本では、LLCに類似するものとして、「合同会社」(会社法により法制化)があります。

LLP
リミテッド・ライアビリティ・パートナーシップ
すべてのパートナーについて、その責任が限定されているパートナーシップです。1991年から各州で導入が始まりました。
法律事務所や会計事務所を主な対象とする組織形態です。

★日本では、LLPに類似するものとして、「有限責任事業組合」(有限責任事業組合契約に関する法律:有限責任事業組合契約に関する法律:日本版LLP)があります。