中国の経済指標
世界の経済成長をささえる中心は米国と中国ですので、中国の経済指標は米国の指標と同様に市場へのインパクトが大きいです。
★中国の経済成長率は、世界全体の3分の1強を占めています。
中国の経済指標のうち、株式市場に最も重要な影響を与えるものは、国内総生産(GDP)と物価指数(消費者物価指数:CPI、生産者物価指数:PPI)です。
実質国内総生産(GDP)
中国国家統計局(http://www.stats.gov.cn/)
GDPは四半期ごとに、四半期末の翌月の中旬に公表されます。
※膨大な統計処理が必要とされるGDPが、中国ではわずか2週間程度で公表されるため、中国のGDPの内容・計算手法が独自のものではないか、といわれています。
★米国のGDPは四半期末の翌月の25日頃に速報値(その翌月末に改定値、その翌月末に確報値)、日本は四半期末の翌々月の15日頃に1次速報(その翌月10日頃に2次速報)が公表されます。
※中国のGDPは、2011年1月に公表した2010年分から日本を上回り、世界第2位となっています。
2013年1~3月の実質GDP:+7.7%
(市場予測は8%。政府が目標としているGDPは、7.5%。)
消費者物価指数(CPI)・生産者物価指数(PPI)
中国国家統計局(http://www.stats.gov.cn/)
前月分のデータが翌月上旬に公表されます。
2013年3月の消費者物価指数:+2.1%
2013年3月の生産者物価指数:-1.9%
中国では、国家統計局が公表するデータは、政治的思惑などで人為的に操作されているのではとの見方があります。消費者物価指数も、実感と異なるとの意見があります。人力資源社会保障省が発表する失業率は、国家統計局のデータ以上に評判が悪いようです。
より信頼できる指標としてマーケットが評価しているのは、貿易や銀行融資、電力消費など、経済活動の現場に近い部局が発表するデータとされています。
貿易統計
http://www.customs.gov.cn/publish/portal0/
中国税関当局(海関総署)が月次で公表する、輸出および輸入(対象地域別、品目別)の統計データ。
中国国家統計局の製造業購買担当者景気指数(PMI)
中国国家統計局(http://www.stats.gov.cn/)
中国国家統計局および中国物流購買連合会が実施する、大手国営企業を主な調査対象にしたアンケート調査。50を上回ると景況(生産や受注)の改善、下回ると景況の悪化を示します。
HSBCの製造業購買担当者景気指数(PMI)
HSBC「Emerging markets PMI」 http://www.hsbc.com/news-and-insight/emerging-markets
英HSBCホールディングスとマークイット・エコノミクスが公表するPMIの民間データ。中国国家統計局のPMIと比較して、中小企業を対象に多く加えている点が特徴です。
鉱工業生産、小売売上高、固定資産投資
中国国家統計局(http://www.stats.gov.cn/)
中国国家統計局が月次で公表。