長期金利が世界的に急落中
長期金利が急落していますね。長期金利は米国だけでなく、世界的にそろって下落しています。かなり予想外の展開、興味深い展開です。
リスクオフの株安(欧州株、米株先物)・円買いが進んでいます。(クリックで拡大できます。)
一方で金(ゴールド)が上昇しています。
なぜ、足元で長期金利が急落(債券価格が急上昇)しているかというと;
6月のISM非製造業景況指数が市場予想を下回るなど、経済データのピークが相次いで確認されている。
新型コロナウイルスのデルタ株が世界的に感染拡大、金融政策正常化への期待が後退、景気回復に伴うインフレ加速の観測が弱まった。
新型コロナウイルスのデルタ株が世界的に感染拡大、金融政策正常化への期待が後退、景気回復に伴うインフレ加速の観測が弱まった。
つまり、「経済正常化・インフレ懸念」から、それを通り越して「成長鈍化」を市場が心配しだした、とされているようです。
ブルームバーグは、複数の機関投資家の予測として、米国10年国債利回りは今年既にピークアウトしており、年末までに1%程度に低下、1年後もその水準にとどまる、といった意見を掲載しています。また、金利上昇に備えていた期間投資家によるストップロスの債券買いが相場を加速させている、と見る向きもあります。
株価指数トレード戦略
市場の材料としては;
- リフレトレードがここにきて急速に後退しており、景気循環株・割安株が売られやすい(エネルギーセクター、銀行セクターなど)
- IT・ハイテク等のグロース株の優良株にとっては、長期金利の下落自体は追い風。景気鈍化の局面でも優良株は成長する。しかしナスダック・S&P500ともに足元で高値圏にあったため、調整が始まる可能性がある。
- 一方で決算発表(4~6月)が始まろうとしている
- 債券市場はストップロスで加速しており、オーバーシュートの可能性はある
- 明日は週末金曜日
昨日はラッセル2000のショートでトレードしたのですが、本日も基本的には、ラッセル2000の戻り売り(下値目途2085近辺)で対応したいと思います。S&P500のショートもよさげですが、ラッセル2000のショートにします。ナスダック100は深く押すまでしばらく待ちたいと思います。
(上は15分足、左下は1時間足、右下は4時間足の平均足です)
なお為替は典型的なリスクオフの展開。ただしユーロがドルより強いですね。NZや豪州はテーパリングが先進国の中で早く始まりそうだったのですが、リスクオフで一気に売られています(特に対円)。
今晩は、21時30分に、(米)新規失業保険申請件数が発表されます。