コーン(とうもろこし)相場のファンダメンタル的要素とテクニカル的要素
2021年4月1日に「コーン先物がストップ高。米農務省の「作付意向面積」とは?(USDA Prospective Plantings Report)」という記事を書きました。
コーン先物がストップ高。米農務省の「作付意向面積」とは?(USDA Prospective Plantings Report)
コーン先物がストップ高 昨日は3月期末のポジション調整やリバランスで、株式も為替も特殊な動きでしたね。 そのなかで目を引いたのが、コーン(トウモロコシ)の先物(CBOT:シカゴ商品取引所)の急騰です。 昨日はストップ高で、本日は窓...
その後2021年4月16日のバロンズに、「コーン相場が歴史的な上昇の局面にある」旨の特集記事が掲載されています。
Corn Could Be Headed for a Record High (バロンズ)2021-04-16
記事を要約すると、以下の通りです。
- コーン(トウモロコシ)は、昨年8月から始まった強気相場の「2回目の上昇」がスタート、8年ぶりの高値を付けています。
- ファンダメンタルズ的要素は、ますます強気の傾向にあります。先週金曜日、米国農務省(USDA)は2020~21年度のトウモロコシの期末在庫を13.5億ブッシェルと予測。これは3月時点の予測よりも10%低い水準です。USDAは、コーンの消費量増加の原因として、エタノール生産のためのトウモロコシ使用の増加、輸出の増加などをあげています。
- コーンの主要な生産地である米国北部ダコタは、植え付けの季節が始まる時期に旱魃(かんばつ)に悩まされています。
- また中国農業省は2020~21年度のコーン輸入の予測を1200万トン引き上げています。
- テクニカル的には、25年間効いている強いレジスタンスを上抜けており、800~850ドルまでの上昇の可能性がある。
- なお小麦は、コーンと対照的に、備蓄量がタイトではない状況です。
コーン相場を、短期・中期・長期のチャートでみてみよう
今年2021年の年初からのコモディティ価格の比較チャート
まず、今年2021年の年初からのコモディティ価格の相対比較のチャートです。
WTI原油(緑)、金(青)、銀(グレー)、プラチナ(紫)、銅(青緑)、鉄鉱石(紺)
コーン(赤)、大豆(濃いオレンジ)、小麦(黄)
穀物系(コーン、大豆、小麦)の商品価格、特にコーンの上昇が顕著であることがわかります。
昨年2020年の年初からの穀物系商品価格の比較チャート
コーン(赤)、大豆(濃いオレンジ)、小麦(黄)です。
穀物系の商品価格は、昨年の8月頃から上昇が始まっています。
過去約15年の長期チャートにおけるコーン価格の推移
つづいて、過去約15年の長期チャートにおけるコーン価格の推移は、以下の通りです。
バロンズでは、今年の1月~3月あたりのもみ合い(下のチャートの紫色の円の部分です)は、過去25年間の強いレジスタンスラインの攻防で、現在はこの水準を上にブレイクアウトしたところにある、と分析しています。
グローバル投資戦略におけるコモディティ投資のすすめ
グローバル分散投資戦略として、米国株やFXだけでなく、商品(コモディティ)もポートフォリオの一部に加えることを強くおすすめします。投資の経験やスキル、世界経済に対する知見が広がると思います。
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以上、ご参考になれば幸いです。