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コラム

配当株投資では、配当利回りだけでなく「フリーキャッシュフロー利回り」に注目してみよう

フリーキャッシュフロー利回りとは?

米国の投資雑誌バロンズは、ときどき配当株の記事を出すのですが、それぞれの記事が切り口を変えて書かれているので、とても参考になります。

さて、今回の記事は、「フリーキャッシュフロー利回り(Free Cashflow Yield:以下FCF利回り)」に注目した配当株投資戦略を紹介します。元記事は、こちらです→(These 6 ‘Dividend Aristocrats’ Have a Strong Pipeline for Cash. That’s a Plus.

FCF利回りは、以下の算式で求められます。

FCF利回り = フリーキャッシュフロー総額 / 時価総額
     (= 1株当たりフリーキャッシュフロー / 株価)

上の算式で分かる通り、FCF利回りは、株価に対する、一株当たりのフリーキャッシュフローの比率を示しています。ざっくりいえば「株価に対する、一株当たりの自由に使えるお金の比率」です。

フリーキャッシュフロー(FCF)は、企業が本業で生み出したお金から、投資に使う資金(資本的支出)を差し引いた残りのお金を意味します。フリーキャッシュフローは、株主への還元(配当や自社株買い)や借入金の返済に充てられるほか、将来の投資に備えて留保されます。

参考に、FCF利回りの他に「~利回り」とつく指標をあげてみると、

  1. 配当利回り = 配当総額 / 時価総額
    (= 1株当たり配当 / 株価)
  2. 自社株買い利回り = 自社株買い総額 / 時価総額
    (= 1株当たり自社株買い額 / 株価)
  3. 株主還元利回り = (配当総額+自社株買い総額) / 時価総額
    (= 1株当たり株主還元額 / 株価)
  4. 益回り = 当期純利益 / 時価総額
    (= EPS / 株価)
    ※益回りはPERの逆数です。

益回りの中の一部が株主還元利回りで、その株主還元利回りは配当利回りと自社株買い利回りに分解できます。
一方、FCF利回りは、(ざっくりいえば)現金ベースの益回りみたいなものですね。

なお、FCF利回りは、フリーキャッシュフロー・マージン(=フリーキャッシュフロー / 売上高)とは異なる概念なので、注意してくださいね。

 

フリーキャッシュフロー利回りが大きいということは一株当たりの自由に使えるお金が多い、つまり一株当たりの配当に使えるお金(配当原資)が多いことを意味します。

したがって、フリーキャッシュフロー利回りが大きい銘柄は、(配当利回りが低い場合であっても)堅実な配当の基盤があるため、配当株投資の候補になるといえます。

たとえば、

  • 借入金による資金を使って高い配当利回りを出しているA社と
  • 潤沢なフリーキャッシュフローがあるが、配当利回りはA社より低いB社

では、B社の方が、配当株投資の対象として妥当ですね。

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フリーキャッシュフロー利回りランキング(バロンズ)

それでは、バロンズが集計したFCF利回りランキングの結果をご紹介します。

バロンズは、S&P500配当貴族指数に含まれる銘柄(少なくとも25年連続増配中)の中で、時価総額が500億ドル以上で、最もFCF利回りが大きい6銘柄をリストアップしています。

銘柄名チャブアーチャーダニエルズミッドランドエクソンモービルシェブロンアッヴィIBM
ティッカーCBADMXOMCVXABBVIBM
事業損害保険農業関連エネルギーエネルギー製薬IT
FCF利回り14.714.213.89.69.18.9
配当利回り1.51.84.33.53.55.0
時価総額
(Bil$)
91.553.5366.9333.8309.0114.8
オペレーティングマージン19.23.49.610.134.710.0
DEレシオ33.846.430.124.9502.7290.2

FCF利回りと配当利回りは、バロンズの記事の値です(元データはFactSetで、FCF利回りは直近年度末、配当利回りは2022年4月1日現在です)。時価総額とそれ以降の指標は、Yahoo Finance(2022年4月14日)のデータを表示しています。

ランキングのトップは、損害保険会社のチャブ(CB)です。同社は2月の4Q決算で、昨年度の営業キャッシュフローは過去最高の111億ドルと発表、その期間中に約14億ドルの配当を支払い、約49億ドルの自社株を買い戻しています。

ちなみにウォーレンバフェット氏率いるバークシャー・ハサウェイでは、グループ内の保険会社「GEICO」が、「フロート」と呼ばれる保険事業特有の潤沢なキャッシュを使うことで、グループ内の金融機能を担っていますね。

ランキングの2位は、種子や肥料などの農業関連事業のアーチャーダニエルズミッドランド(ADM)です。同社は2021年に約66億ドルの営業キャッシュフローを生み出し、FCFは約54億ドルでした。同社は昨年、配当に8.3億ドルを費やし、前期から約3%増加しています。

エクソンモービル(XOM)とシェブロン(CVX)は、原油価格の上昇が追い風になっていますね。

バイオ医薬品のアッヴィ(ABBV)の潤沢なFCFは、関節リウマチの大ヒット薬「ヒュミラ」に支えられています。

IBMは、配当利回りでは上表のトップです。同社は1ペニーづつ増配を続けています。

参考に、上記6銘柄の株価の相対パフォーマンスを貼っておきます。(基点:2019年1月)
クリックで拡大できます。

以上、ご参考になれば幸いです。

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