テスラ、上場来最高値更
10月22日のテスラ株は一時、1.8%高の910ドルを付けて最高値を更新、時価総額は一時フェイスブックを超えました。終値は909.68ドルでした(△1.68%)。
2021年3Q(7~9月期)の決算発表の結果
10月20日に発表されたテスラの2021年3Q(7~9月期)の売上高・EPS・粗利益率は、以下の通りでした。
データ元:テスラIRサイト
- 売上高:137.6億ドル(予想:139.1億ドル)
- 1株利益(調整後):1.86ドル(予想:1.67ドル)
- 粗利益率:26.6%(予想:24.2%)、EV部門:28.8%
EPSは予想を上回ったものの、売上高は予想に届きませんでした。ただし半導体サプライチェーンの混乱の中で、欠品した半導体についてはソフトを書き換えるなどの工夫によって代替品への切り替えで増産ペースを維持、また粗利益率が予想を上回っており、収益性の進歩が注目されています。
テスラはファームウエアの多くを自社で設計しているため、必要に応じて半導体の供給を迅速に変更することができます。この結果、他メーカーと比較して半導体サプライチェーンの混乱の影響が小さい、と見られています。
3Qの納車台数は241,300台(当四半期の生産台数・納車台数は、別記事をご参照ください。)で、今年から来年にかけてベルリンとテキサスで新工場の操業が始まるため、2022年に100万台規模のEVメーカーになることがほぼ確実視される状況です。
なおべルリン工場は、来月(11月)に稼働開始の見込でしたが、反対派住民向け協議会を再実施、稼働開始が遅れる可能性が報道されていますね。
「テスラ株は割高」という議論はもう意味がない?
22日引け時点のテスラの株式関連指標は、以下の通りです。
時価総額 | PSR(株価売上高比率) | 予想PER | |
テスラ(TSLA) | 895B | 24.3 | 129.87 |
アップル(AAPL) | 2.39T | 7.10 | 25.97 |
マイクロソフト(MSFT) | 2.31T | 13.91 | 34.36 |
アルファベット(GOOG) | 1.89T | 8.78 | 27.55 |
アマゾン(AMZN) | 1.73T | 3.95 | 47.17 |
フェイスブック | 945B | 8.96 | 20.75 |
「テスラ株は割高」という従来からずっと続いている分析は、もうあまり意味がないのかも知れませんね。