長期金利はピークアウトしたのか?
昨日の米国株市場は、週末を控えて買い戻し優勢で、特にハイテク株が強い動きでしたね。
さて、本日の記事は、「長期金利がいよいよピークアウトしたかも?」という話です。
下は、今年2022年年初からの先進国の10年債利回り推移です(昨日引け時点)。
オレンジ色が米国で、上からニュージーランド、豪州、カナダ、米国、英国、ドイツ、日本の順に並んでいます。
(クリックで拡大できます。)
米国だけでなく、欧米各国の10年債利回りは、5月6日(赤い垂直線。先週金曜日で雇用統計があった日ですね。)に同時にピークをつけていることがわかります。
特にピークアウトした感じが強いのは英国ですね(緑色のライン)。英国中銀は今月で4回連続の利上げを実施しましたが、英国はインフレの高止まり・経済の減速懸念が他国よりも強まっています。(足元のポンド安はこれを反映しています。)
さて、米国の長期金利もピークアウトするでしょうか?
現在の米10年債利回りは、重要なターニングポイントの水準である
以下のチャートは、上の長期金利の比較を、2011年以降の長期で示したものです。
チャートの下部の赤いラインは、米政策金利(FF金利)の推移を示しています。
上のチャートで分かる通り;
足元の米国10年債利回りの推移は、コロナ前の前回の最高水準(2018年、3.2%台)の上抜けにトライするも、ブレイクが失敗したように見えます。前回の2018年は、米国の長期金利は、他の先進国の長期金利と同様にその後に徐々に低下していきました。
投資雑誌バロンズは、現在の米10年債利回りの水準について、Evercoreのストラテジストの以下の分析を紹介しています。(参考記事)
今後、もし長期金利の下落が続けば、グロース株と配当株の両方が恩恵を受けることになりますね。
長期金利の推移には今後も注目です。
中国の都市封鎖も来月に緩和かという見方もあるようですが、さて米国株の底打ちは近いでしょうか?