医療機器関連銘柄とは
ヘルスケアセクターは、バイオテクノロジーや医薬品、へルスケアサービス、ヘルスケア機器など多様な産業に細分化できますが、当記事では、その中で「医療機器(Medical Device)」関連に焦点を当ててみたいと思います。
各医療分野の専門医療機器、外科手術用の医療機器や手術システム、各種診断機器などを取り扱う「医療機器」を手掛ける米国企業には、M&Aを繰り返して国際的に事業展開している大型株(S&P500構成銘柄の中でも、上位100位内)が多く存在します。これらの企業群は、M&Aを繰り返して長期的に成長しており、かつバイオテクノロジー分野ほどは業績がボラタイルではないため、長期投資に向いている優良銘柄がそろっています。
医療機器関連の代表的な銘柄は、以下の通りです。
- MDT:Medtronic plc(メドトロニック)・・・個別紹介記事はこちらです。
- ABT:Abbott Labs(アボット・ラボラトリーズ)・・・個別紹介記事はこちらです。
- TMO:Thermo Fisher Scientific Inc.(サーモフィッシャー・サイエンティフィック)・・・個別紹介記事はこちらです。
- DHR:Danaher Corp(ダナハー)・・・個別紹介記事はこちらです。
- SYK:Stryker Corporation(ストライカー)・・・個別紹介記事はこちらです。
- ISRG:Intuitive Surgical, Inc.(インテュイティブ・サージカル)・・・個別紹介記事はこちらです。
医療機器関連のETF「IHI」
次に、上記の医療機器関連銘柄に分散投資するブラックロックのETF「IHI」を紹介したいと思います。
IHI:iShares U.S. Medical Devices ETF
まず、IHIのパフォーマンスを、S&P500、ヘルスケア全体の代表的ETF「XLV」、バイオテクノロジーの代表的ETF「IBB」と比較してみます。
2016年以降の約5年間の長期パフォーマンス比較
IHIが青、S&P500がオレンジ、XLVが青緑、IBBが赤です。
IHIは、長期的に、S&P500、XLV、IBBのすべてに対して安定的にアウトパフォームしていることがわかりますね。
2020年年初からの短期パフォーマンス比較
IHIは、足元でも、S&P500、XLV、IBBのすべてに対して安定的にアウトパフォームしていることがわかります。IBB(赤)はバイオテクノロジーが対象ですので、ボラタイルな推移をしています。
IHI:iShares U.S. Medical Devices ETFの概要
(以下のデータ元はYahoo Finance、閲覧日は2021年4月30日)
純資産:8.66B
分配金利回り:0.25%
年初来リターン:10.16%
ベータ値(5年月次)0.79
純経費率:0.42%
開始日:2006-05-01
構成銘柄上位10位(総資産の68.99%)
Abbott Laboratories ABT 14.27%
Thermo Fisher Scientific Inc TMO 11.99%
Medtronic PLC MDT 10.58%
Danaher Corp DHR 7.66%
Stryker Corp SYK 4.42%
Becton, Dickinson and Co BDX 4.32%
Boston Scientific Corp BSX 4.23%
Intuitive Surgical Inc ISRG 4.20%
Edwards Lifesciences Corp EW 3.94%
IDEXX Laboratories Inc IDXX 3.38%