イコールウェイト型S&P500とは?
「S&P500指数は、時価総額加重平均型の株価指数で、500銘柄のうち上位5銘柄(GAFAM)だけで約半分のウエイトを占めている」ことはよく知られていますね。S&P500指数に連動するETFは、VOOとかSPYとかIVVですね。
これとば別に、「イコールウェイト型S&P500」といって、S&P500を構成する500銘柄を、均等のウエイトにした指数で運用する「RSP」というETFがあります。
RSP:Invesco S&P 500 Equal Weight ETF
運用会社:インベスコ
VOOとRSPの短期パフォーマンスを比較
2021年4月以降の直近3カ月で、VOO(オレンジ)とRSP(青)のパフォーマンスを比較してみます。
(なお、VOOの手数料は0.03%、RSPの手数料は0.2%です。)
上のチャートを見ると、VOOが強い時期があったり、RSPが強い時期があったりしますね。足元はVOOの方が強いです。
- 「時価総額の大きい大型株の方が、大型でない株より買われている」または
- 「GAFAMが、それ以外より買われている」または
- 「割高な銘柄が、割安な銘柄より買われている」
ということですね。
「VOO/RSP比率」を長期で眺めてみる
次に、VOOをRSPで割った「VOO/RSP比率」(勝手に名付けました)を長期チャートにしてみると、以下のようになります。
VOO/RSP比率は、2016年終盤(トランプ氏が勝利した大統領選の頃)を基点に長期上昇トレンドが始まり、昨年のパンデミックショックでさらに急上昇、しかし昨年の秋ごろから一転して急低下、今年5月と6月に「ダブルボトム」のような形状をつくって、反転上昇のチャート形状になっています。
興味深いのは、この比率が今年下げ止まった水準は、歴史的な節目(青い水平線)である、という点です。
S&P500指数構成銘柄の中で、時価総額の大きい大型株(≒GAFAM、≒割高株)の相対的な強さには、長期のトレンドがあることがわかります。長期投資にとって、有効な示唆を与えていると思います。
RSPはもちろん単独のETFとして運用対象になりえますが、VOOと比較をすることで、より有効に使えると思います。
以上ご参考になれば幸いです。