(1)日本株と米国株の決定的な差は何でしょうか?
(2)米国企業のPBR(株価純資産倍率)は、なぜ日本企業より高いのか?
(3)米国株と日本株の「セクター分類(業種分類)」の違い
「日本株は恐ろしくて買えない」と断言する理由
金利急上昇や昨年の反動もあって、米国株は調整が続いていますね。でもS&P500のチャートはレンジの中でまだ崩れてはいないですし、ナスダックは徐々に反発の兆しが見えています。
3月の株式市場は普通、弱いですね(彼岸底)。じっくり様子見ですね。
ところで、元日本マイクロソフト社長の成毛眞氏が、以下のようなコメントをされています。
日経平均3万円台でも…成毛眞氏が「日本株は恐ろしくて買えない」と断言する理由
(引用元:Yahoo、文春オンライン、2021年3月23日)(~略)東京市場にもだぶついたお金が相当流れ込んで株価が急回復した。そういう事情だから、株価が上昇したのは東京だけではない。ほぼ全世界の株価が上昇している。
個別の銘柄に強い、弱いがあるように、各国の株式市場にも長期的に見ると、強い市場、弱い市場があるという。この市場の「力の差」の重要性を指摘するのは、日本マイクロソフトで社長を務めた後、投資コンサルティング会社を経営する成毛眞氏だ。
日本株が30年にわたって低迷を続けた背景には、東京市場が抱える弱みがあるとして、次のように指摘する。「日本株が圧倒的に不利なのが市場の大きさです。例えばアメリカであれば、『GAFA』の株に、世界中の個人投資家が群がっています。インド人も、中国人も、ベトナム人も、最近はアフリカの人々もお金を持っていて、英語がわかる人はみんな米国株を買っている。世界中の人が売買してみんなで株価を押し上げているのです。これに対して日本の場合、どんなに技術力があって有望な会社であっても、これを買うのは日本の個人投資家か、外国人の機関投資家に限られます。つまり米国株と比べると、日本株はそもそも市場参加者がメチャクチャ少ない。これは株価に決定的な影響を及ぼします。」
今後、この差はもっと広がる可能性があります。かつて株式市場に投資するのは、アメリカ人とヨーロッパ人とせいぜい日本人しかいませんでしたが、今は中国人も東南アジア人もいる。(略)特にベトナムなどは平均所得で、日本人を上回っても全然おかしくない経済成長が見込まれています。そういう人たちは日本株ではなく、誰もが知っているブランド銘柄がそろっている米国株を買うはずです」
おっしゃる通りだと思いますね。
日本株は、昨年から「01銘柄」が特に強く上がってきましたが、上記のような構造的要因が大きいと思います。
参考に、S&P500と日経平均を1980年代からの超長期で比較すると↓
(クリックで拡大できます。)
日本の大企業が米国の大企業より劣っているかというと、個社はまちまちでしょうけど;
全体として利益率や資本効率は、あまり改善されていないと推測します。オーナー系ではない日本の大企業の弱点は、無駄な部署・英語もITも使えない無駄な社員が多すぎて代謝がない、部署同志が連携できない、何も決められない、とかでしょうか。
たとえば、ARKKに組み入れられている任天堂(7974)や、BLOKに組み入れられているSBI(8473)などはとても良い銘柄だと思います。