決算発表の見方特集:目次
(1)決算発表で見かける「オーガニックな成長:Organic Growth」とは何か?
(2)米国企業の決算で見かける「月末日でない決算日」はなぜか?ポイントは「4-4-5」・「4-5-4」
(3)米国企業の決算で見かける「Non-GAAP」とは何か?経営陣と同様に経営成績を分析評価してみよう
(4)米国企業の決算で見かける「CAGR」(年平均成長率)とは何か?【計算機付き】
(5)決算発表でみかける「セーフハーバー条項(”Safe Harbor” Statement)」とは何か?
(6)SaaS企業の決算で見かける「ARR(Annual Recurring Revenue)」「RPO(Remaining Performance Obligation)」とは何か?
(7)月次業績(月次売上高等)を任意開示している米国株銘柄
(1)決算発表で見かける「オーガニックな成長:Organic Growth」とは何か?
(2)米国企業の決算で見かける「月末日でない決算日」はなぜか?ポイントは「4-4-5」・「4-5-4」
(3)米国企業の決算で見かける「Non-GAAP」とは何か?経営陣と同様に経営成績を分析評価してみよう
(4)米国企業の決算で見かける「CAGR」(年平均成長率)とは何か?【計算機付き】
(5)決算発表でみかける「セーフハーバー条項(”Safe Harbor” Statement)」とは何か?
(6)SaaS企業の決算で見かける「ARR(Annual Recurring Revenue)」「RPO(Remaining Performance Obligation)」とは何か?
(7)月次業績(月次売上高等)を任意開示している米国株銘柄
この記事は、「決算発表の見方」特集の一環として書いています。
「Organic Growth」とは?
米国企業の決算発表では、収益(売上高)の成長を説明するときに、「Organic Growth」はいくら、それに対して「Reported Growth」はいくら、といった表現をよく使います。この「Organic Growth」とは何でしょうか?
「Organic Growth」の開示例をみてみよう
たとえば、以下はペット医療の有望銘柄「アイデックス・ラボラトリーズ(ティッカー:IDXX)」の2021年第1四半期の決算説明資料の一部です。(データ元:アイデックスのIRサイト)
ここでいう「Organic Growth」とは、(為替レートの変動や、M&Aによる企業買収、会計処理の変更などの影響などを除いた)本質的な社内資源による成長、という意味です。(これに対して、「Reported Growth」は、結果的に報告される全体の成長、という意味です。)
アイデックスは、このOrganic Growth:+21%と、Reported Growth:+24%の差について、以下のように説明しています。(クリックで拡大できます。)
上の表ではこの差は、為替レート変動とM&Aによるもので、ほとんどが為替レート変動によることがわかりますね。
「Organic Growth」の考え方は、比較の前提条件をそろえること
Organic Growthの考え方の背景は、比較の前提条件をそろえる、ということですね。
つまり、小売セクターでよく見かける「既存店売上」と発想が似ています。
次回は、既存店売上に関する記事をまとめたいと思います。