はじめに
米国のEntrepreneur誌に掲載された「ジェフ・ベゾス、ビル・ゲイツ、マーク・ザッカーバーグが推薦する4冊の古典的ビジネス書」という記事の中で紹介された、4冊の書籍の内容をご紹介したいと思います。
原文:4 Classic Business Books Recommended by Jeff Bezos, Bill Gates and Mark Zuckerberg
(Entrepreneur誌:2021年2月18日)
4冊ともに有名な本で、すべて日本語訳が出版されているので、以下、翻訳版を紹介していきます。
権力の終焉
The End of Power: From Boardrooms to Battlefields and Churches to States, Why Being In Charge Isn’t What It Used to Be, by Moisés Naím
著者:モイセス・ナイム
マーク・ザッカーバーグ主催のブッククラブ第1回の課題書に選定されるやいなや、世界中で48時間以内に完売、全米で20万部超のベストセラーとなった話題作です。フィナンシャルタイムズは、2013年に今年のベストブックに選びました。アリアナ・ハフィントン(ハフィントン・ポスト創設者)も絶賛しています。
「権力の終焉」は、ベネズエラの著名ジャーナリストであるモイセス・ナイムが、かつて支配的だったメガプレーヤーと、社会活動のあらゆる分野で彼らに挑戦する新しいマイクロパワーとの間の闘いについて説明しています。著者は、権力の終焉が、大企業から機敏な起業家、大統領官邸から公共の広場まで、私たちの世界のすべてをどのように変えているかを説明しています。
ビジョナリーカンパニー:飛躍の法則
Good to Great: Why Some Companies Make the Leap…And Others Don’t, by Jim Collins
著者:ジム・コリンズ
現在、アマゾンは世界の巨大テック企業の1つですが、2001年、4年目の同社はまだ利益を出していませんでした。ジェフ・ベゾスはアイデアを思いつき、ジム・コリンズに電話をかけました。コリンズがアマゾン本社を訪問した後、ジェフはコリンズのアドバイスに従って、事業構造を変革することを決めました。
コリンズは、短期的な利益に焦点を合わせることを止め、長期的な視点で意思決定を行うようにアドバイスしました。これはコリンズが、成功の「不可避の論理」( “inexorable logic” of success)と呼んでいるものです。
2001年の最後の四半期に、アマゾンは初めて利益を計上しました。アマゾンを世界的企業へ成長させた教訓は、この本に集められています。読んだ後にアマゾンほど成功するかは保証しませんが、健全で繁栄するビジネスを構築する方法について、より良いアイデアが得られることは間違いありません。
「ビジョナリーカンパニー」としてシリーズ書になっているので、確認してみてください。
人と企業はどこで間違えるのか? – 成功と失敗の本質を探る「10の物語」
Business Adventures: Twelve Classic Tales from the World of Wall Street, by John Brooks
著者:ジョン・ブルックス
ウォーレン・バフェットが、この本を聞いたことがないビル・ゲイツにこの本を勧めました。その後ゲイツは、「今でも私が今まで読んだ中で最高のビジネス書である」と述べています。
「ビジネスアドベンチャー」は12の実話のコレクションです。ある物語は、1962年5月28日の大暴落の際に彼らがそれをどのように生きたか、環境はどのようなものであったか、そしてそれがどのように終わったかを多くの情報源によって説明しています。そのほかに、ヘンリー・フォードの息子の名前にちなんで名付けられたフォードの自動車「エドセル(Edsel)」の物語や、ゼネラルエレクトリックのスキャンダルや、ゼロックスの台頭の物語を含んでいます。
国富論
The Wealth of Nations, by Adam Smith
著者:アダム・スミス
1776年に最初に出版されたこの古典は、経済学部の大学生の必読書です。スコットランド人のアダム・スミスは、資本主義の複雑な主題について最初に書いた人物で、資本主義の基礎を築きました、
国富論は、イギリスとオランダの繁栄のルーツを説明し、仕事、市場、富の性質、賃金、資本蓄積などの概念に関する経済理論を展開しています。スミス、市場は「見えざる手」、つまり問題を解決することによって公益に利益をもたらす個人の利益の自由な追求によって導かる、と説きました。