アップルの2022年Q2決算は堅調
アップルは、2022年4月28日、2022年第2四半期(1月~3月)の決算を公表しました。
アップルIRサイト
収益:973億ドル(前年同期比:△9%、市場予想:940億ドル)
EPS:1.52ドル(市場予想:1.42ドル)
- iPhone収益:506億ドル(前年同期比:△5.5%、市場予想:484億ドル)
- Mac収益:104億ドル(前年同期比:△14.6%、市場予想:91億ドル)
- iPad収益:76億ドル(前年同期比:▼2%、市場予想:72億ドル)
- ウェアラブル(AirPods、AppleWatch等):88億ドル(前年同期比:△12.4%、市場予想:89億ドル)
- サービス収益※:198億ドル(前年同期比:△17.3%、市場予想:197億ドル)
※加入者数:8億2500万人(対前年比:△1億6500万人)
サプライチェーンの混乱にもかかわらず、総じて堅調な結果を示しています。
なおiPadの前年同期は、パンデミックの特需が大きかったとされています。
ただし、次期(第3四半期)は、サプライチェーンの制約、中国での感染拡大、および為替レートの急激なドル高によって、業績が鈍化すると見られています。
※マイクロソフトなど他企業でも、ドル高の急激な進行の業績への影響が懸念されています。
(注)アップルの収益は、新製品発表が集中する第1四半期(10月~12月:アップルの年度末は9月です)に毎年伸びる季節性があります。
したがって、アップルの決算は特に「対前年同四半期比」(上の棒グラフでいうと4本前との比較)が重要です。
アップルの2Q決算では毎期、(他の四半期とは別に)株主還元の情報にも注目
アップルの第2四半期決算は、毎年、他の四半期決算とは別に、(自社株買いと増配に関する)株主還元の発表が注目されています。
アップルは第2四半期の決算に特に注目。キーワードは「ネット・キャッシュ・ニュートラル」
アップルの財務戦略の目標「ネット・キャッシュ・ニュートラル」とは アップルのWebサイトのIRページでは、アップルの重要な特徴を示す、ある「表」をみることができます。 クリックで拡大できます。↓(出所:アップルのIRページ) ...
同社は今回、四半期配当を5%引き上げて23セントにすると発表、また自社株買い枠を900億ドル増加すると発表しました。
Apple’s board of directors has declared a cash dividend of $0.23 per share of the Company’s common stock, an increase of 5 percent. The dividend is payable on May 12, 2022 to shareholders of record as of the close of business on May 9, 2022. The board of directors has also authorized an increase of $90 billion to the existing share repurchase program.
この自社株買い枠の増加額900億ドルは、前年の第2四半期の際の増加額と同額です。
同社は、当四半期に229億ドルの自社株を買い戻し、ネットキャッシュ残高は730億ドルとなっています。
アップルの財務戦略の最大の特徴である「ネットキャッシュ・ニュートラル」については、以下の別記事をご覧いただければと思います。
アップルは第2四半期の決算に特に注目。キーワードは「ネット・キャッシュ・ニュートラル」
アップルの財務戦略の目標「ネット・キャッシュ・ニュートラル」とは アップルのWebサイトのIRページでは、アップルの重要な特徴を示す、ある「表」をみることができます。 クリックで拡大できます。↓(出所:アップルのIRページ) ...
以上、ご参考になれば幸いです。