米国市場は13日より夏時間(サマータイム)
米国市場は、明日月曜(正確には本日13日の日曜日の午前2時)より夏時間(サマータイム)ですね。

夏時間になって米国株市場のスタートが1時間早くなるのは助かります。米国株市場が日本時間午後11:30に始まるのと、午後10:30に始まるのとでは、(特に昼間の本業がある日本人個人投資家にとって)大きな差がありますね。
米国と欧州の夏時間(正式には「デイライト・セイビング・タイム:Daylight Saving Time:DST」)のルールは、以下の通りです。
- 米国の夏時間:3月の第2日曜日~11月の第1日曜日
- 欧州の夏時間:3月の最終日曜日~10月の最終日曜日
米国の夏時間は欧州より先に始まって、遅くまで続きます。3月と10~11月には毎年、米国は夏時間で、欧州は冬時間の期間が発生します。
ちなみに、ハワイ州とアリゾナ州は夏時間を採用していません。
2022年3月15日、米国の上院が、「夏時間(サマータイム)の恒久化」法案を満場一致で可決しました。この法案は、2023年に米国全体で夏時間を恒久的するものです。これが最終的に確定するには、これから下院を通過し、大統領が署名する必要があります。

「EUの夏時間廃止」の行方はどうなっている?
欧州(EU)では、以前から夏時間を廃止する議論があります。

現在、英国と欧州大陸中央部は1時間の時差がありますが、英国と欧州大陸中央部の主要証券取引所は同じ時間に取引が開始されます(日本時間で冬は午後5時、夏は午後4時)。
ちなみに、EUから離脱した英国では、夏時間が今後も継続される見込みです。もしEUが最終的に夏時間を廃止すると、英国の株式市場と、欧州大陸の株式市場は、夏と冬でどのように対応するんでしょうかね。
ちなみに欧州の時差は、基本的に3つに区分されています。
![]() | 冬時間 | 夏時間 | |
青:西ヨーロッパ時間 | UTC+0 | UTC+1 | |
赤:中央ヨーロッパ時間 | UTC+1 | UTC+2 | |
黄:東ヨーロッパ時間 | UTC+2 | UTC+3 |
※アイスランド(薄い青)と、カニングラード※(ロシアの飛び地。リトアニアの下の薄い黄色のところ)は夏時間無し。ロシア、トルコも夏時間無し。

結論からいいますと、上記の「EUの夏時間廃止」の議論は、ブレグジット対応やコロナウイルス対応に追われて、今のところすすんでいないようです(参考記事)。
つまり今年2022年も、欧州の夏時間はある、ということです。
ところで、なぜEUで夏時間を廃止したがっているのかというと、健康上の悪影響などよりも、「1年に2回、時間を切り替えること自体が面倒くさい」という意見が大きいようです。
しかし、EUで夏時間を廃止するのは、とても大変な作業であると見られています。国によっては、「夏時間を廃止するのではなく、冬時間の方を廃止したい」という意見が強い国もあるので、EU全加盟国の決定だけでなく、さらに国と国の間の調整をしないと、とても複雑な結果を招いてしまいます。さらに、航空や鉄道などの交通システムへの影響をはじめ、あらゆるコンピュータシステムが影響を受けます。

日本でも戦後に4年間だけサマータイム制だったそうですね。また、昨年の東京オリンピックでも、酷暑対策でサマータイムを限定的に導入する議論がありました。

本日は、米国株からずいぶん外れた内容になりましてすみません。
要は今年2022年も、欧州の夏時間はあるということです。米国株だけでなく欧州株も取引されている方のご参考になれば幸いです。
※
カニングラードは、リトアニアが独立したことでロシアの飛び地になっています。
ここは中国とロシアが合同軍事演習をする要衝になっています。