中国関連ETFから代表格「MCHI」とネット系「KWEB」をピックアップ
既報の通り、6月30日にナスダックに上場したばかりの中国のライドシェア企業「DiDi」が、その後中国当局の締め付け強化、配車ダウンロードアプリの削除などを嫌気して急落、さらに他の中国の米国上場企業にも締め付けが広がっていますね。
ここで、中国関連のETFの足元の状況をまてめておきたいと思います。
中国関連のETFの中から、「MCHI」と「KWEB」を選びました。
2020年初来からの両ETFは、以下のような推移です。青がMCHI、オレンジがKWEBです。
(クリックで拡大できます。)最終更新日:2021年10月10日
今年(2021年)の2月中旬に高値をつけた後は、長期の調整相場が続いていますね。この2月から、アリババなどに対して中国当局が独占禁止法を取り締まるガイドラインを出すなどの締め付け強化、つづいてDiDi等の新規米国上場への締め付け、そして足元では中国恒大集団の資金繰り問題と、マーケットでは中国リスクへの懸念が続いています。
なおMCHIは中国関連の代表的ETFで主要中国株全体で運用されるものです。一方KWEBは中国のネット企業に絞ったETFなので、ボラティリティがより大きくなっています。
MCHI:iShares MSCI China ETF
MCHIは、大手資産運用会社ブラックロックの国別ETFで、中国関連ETFの代表的ETFです。
ブラックロックの解説では、中国の大企業および中堅企業が対象、中国の株式市場にターゲットを限定、国際的に利用できる中国株式のインデックスを追跡して運用されます。
以下のデータ元はYahoo Finance(閲覧日:2021年10月10日)
- 純資産:7.33B
- 分配金利回り:0.95%
- 年初来リターン: -12.34%
- ベータ値 (5年月次): 0.74
- 経費率: 0.59%
- 開始日:2011-03-29
- 保有上位10銘柄 (総資産の44.82%)
- Tencent Holdings Ltd 00700 13.30%
- Alibaba Group Holding Ltd Ordinary Shares 09988 13.19%
- Meituan 03690 4.57%
- China Construction Bank Corp Class H 00939 2.32%
- JD.com Inc ADR JD 2.13%
- NIO Inc ADR NIO 2.12%
- Ping An Insurance (Group) Co. of China Ltd Class H 02318 1.90%
- WuXi Biologics (Cayman) Inc Registered Shs Unitary 144A/Reg S 02269 1.89%
- Pinduoduo Inc ADR PDD 1.71%
- Baidu Inc ADR BIDU 1.69%
KWEB:KraneShares CSI China Internet ETF
KWEBの運用方針は、主な事業がインターネットおよびインターネット関連である上場(米国・香港)中国企業を投資対象としています。
KWEBを運用するクレーンファンドは、China International Capital Corporation (CICC:中国国际金融股份有限公司、香港上場)の子会社です。
以下のデータ元はYahoo Finance(閲覧日:2021年10月10日)
- 純資産:5.11B
- 分配金利回り:0.44%
- 年初来リターン: -37.68%
- ベータ値 (5年月次):1.02
- 経費率: 0.70%
- 開始日: 2013-07-31
- 保有上位10銘柄 (総資産の62.06%)
- Tencent Holdings Ltd 00700 10.62%
- Alibaba Group Holding Ltd ADR BABA 10.32%
- JD.com Inc ADR JD 7.21%
- Meituan 03690 6.99%
- Pinduoduo Inc ADR PDD 6.97%
- NetEase Inc ADR NTES 4.71%
- Baidu Inc ADR BIDU 4.27%
- Bilibili Inc ADR BILI 3.83%
- Trip.com Group Ltd ADR TCOM 3.82%
- JD Health International Inc 06618 3.32%
以上ご参考になれば幸いです。