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コラム

スクエアがアフターペイ買収。「BNPL」業界のリスクは、市場でどう見られているのか?

スクエア、アフターペイ買収で消費者向け融資に進出

2021年8月2日、モバイル決済サービス大手のスクエアが、オーストラリアの「BNPL」事業大手であるアフターペイを290億ドル相当の全額株式交換で買収することで合意、2022年1~3月に完了見通し、スクエアにとって最大の買収で、消費者向け融資に進出(米銀に対抗)、といった報道がされましたね。

発表後のスクエアの株価の動きは、以下の通りです。
(クリックで拡大できます。)

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そもそもBNPLとは?

BNPL(Buy Now Pay Later)は、「今すぐ購入して後で支払う」、要は後払い・分割払いによる決済サービスです。

BNPLは、クレジットカードのリボ払いと似ています。クレジットカードのリボ払いはクレジットカード会社の高収益体制の基盤となってきた一方で、消費者は高い利息と延滞手数料で疲弊し、また商店側も売り上げ増につながるものではありませんでした。一方BNPLは、クレジットカードの高金利のリボ払いと異なり、通常は利息はかかりません。また支払い方法は、毎週・隔週・毎月などから自由に選択できます。また最大のポイントは、与信審査です。クレジットカードの与信審査は日数がかかりますが、BNPLでは、SNSの友人関係や、ウェブサイトの閲覧履歴、オンライン購買履歴などのソーシャルデータを活用してリアルタイムに審査を行い、数分で与信を行います。

アファームの最高営業責任者、シルビジャ・マーティンスビック氏は「我が社のテクノロジーが重要なのは、融資の判断に機械学習を利用している点だ」と説明しています。一方、スクエアが買収するアフターペイの場合は、1回でも支払いが滞ると、その後は利用できなくなります。

BNPLのサービス提供企業は、貸し倒れのリスクをとる一方で、手数料を商店側(後述のアファームの場合、平均5.8%)から受け取ります。商店側は手数料を支払う代わりに、売り上げ増と、割賦払いによる様々な負担を軽減できます。

BNPLは、eコマースの環境の中で最も急速に成長する形態と見られており、2025年までに世界中で3,500億米ドル近くの取引に達すると予測されています。

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BNPLの最大のポイントは与信。リスクは市場で十分に吟味されているのか?

ここであらためて、BNPLは金利がかからないといっても後払いですので、「与信」であり、貸し倒れリスクがあります。

与信である以上、金融当局の規制リスクなど様々なリスクがこれから出てくるように思いますが、貴方はどう見るでしょうか?

参考として、BNPLの規制についての記事をご紹介します。
(出所:コロナ禍で人気の「後払い」サービス、過重債務の落とし穴、NewsPics

世界各国の規制当局の中には、多くの買い物客にとって購入が楽になることを危ぶむ声がある。消費者が自分の支払い能力以上に購入してしまうのではないかという懸念が存在するからだ。

顧客の信用スコアチェックを無料で提供しているクレジット・カーマが調査したところ、BNPLサービスを利用した米国の消費者のうち、40%近くが少なくとも1回は支払いを延滞しており、そのうち72%は信用スコアの低下を経験しているという。

業者は楽観も、当局は規制厳格化
米国内のアフターペイ顧客のうち、半分以上は25~40歳のいわゆる「ミレニアル世代」だという。BNPLのビジネスモデルは様々であり、販売時点でショップから得る手数料が最大の収益源となっている事業者もあれば、消費者からの金利や延滞金で稼いでいる事業者もある。ショップにとっては売上増大につながり、消費者にとっては必要な商品を購入しやすくなり、利用条件が制限されているため、クレジットカードより財務的な破綻につながりにくい、というのがBNPL事業者のうたい文句だ。

それでも、英国・オーストラリアの規制当局は、BNPL産業を巡るルールの検証・厳格化を進めている。規制当局者の中には、BNPLサービス事業者はフィンテック企業に分類されるが、銀行に近いもっと厳しいルールを適用すべきだという声もある。

BNPLサービスが、米国の規制の中でどう位置付けられるかは不明確だ。こうしたサービスを提供している企業は、銀行事業の認可を得ておらず、金利を課していない事業者もあり、管轄する法律も州によって異なっているからだ。とはいえ一部の専門家は、バイデン政権の任期中に、このセクターへの規制がもっと厳しくなると予想している。

アクセンチュアのグローバルバンキング部門アラン・マッキンタイア氏は、BNPLというトレンドが信用分野に与える影響は未知数だと言う。
「悲観的な見方をすれば、BNPLサービス利用者の約40%は、クレジットカードの限度額を超えてしまっている、これまでの信用実績が劣悪、あるいは実績がないといった理由で、通常の信用手段を利用できないためにBNPLに頼っている。そういう融資の中には、芳しくない結果に至るものも出てくるだろう。」

以上、ご参考になれば幸いです。

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