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ランキングと個別銘柄チャートの最終更新日は、2022年12月25日です。
コラム

持続可能外国企業ランキング20(米国外)で、日本はあの1社がランクイン

はじめに

2022年「持続可能外国企業ランキング・ベスト100」(米国外企業が対象)

米国株の投資雑誌バロンズが、毎年公表している「持続可能外国企業ランキング・ベスト100」(米国外企業が対象)の2022年版を公表していますので、ご紹介したいと思います。
元データ:15 of the 20 Most Sustainable Foreign Companies Come From Just 3 Sectors
(バロンズ、2022-02-22)

以下は、同ランキングの上位20社のリストです。

2022ランク2021ランク社名ティッカーセクター
1NRRed ElectricaREE.ESUtilities
2NRGecinaGFC.FRReal Estate
3NRStocklandSGP.AUReal Estate
412Koninklijke DSMDSM.NLMaterials
5NREDP RenovaveisEDPR.PTUtilities
61Croda InternationalCRDA.UKMaterials
7NRMirvac GroupMGR.AUReal Estate
8NRNippon Prologis REIT
日本プロロジスリート投資法人
3283.JPReal Estate
9NRBurberry GroupBRBY.UKConsumer Disc.
10NRNIBE IndustrierNIBE.SEIndustrials
11NRSchneider ElectricSU.FRIndustrials
12NRCastellumCAST.SEReal Estate
13NREvergreen Marine2603.TWIndustrials
149PUMAPUM.XEConsumer Disc.
15NRABBABB.SEIndustrials
16NREurazeoRF.FRFinancials
173AccorAAC.FRConsumer Disc.
182BramblesBXB.AUIndustrials
196PandoraPNDORA.DKConsumer Disc.
20NRMetso OutotecMOCORP.FIIndustrials

バロンズのこのランキングは、モルガンスタンレー傘下の投資運用会社であるCalvert Research and Managementのデータと分析手法に基づいています。Calvertは、米国以外の26の先進国市場の1,000社を時価総額を基に抽出して、株主・従業員・顧客・コミュニティ・そして地球環境(shareholders,・employees,・customers, community,・and the planet)の5つの主要な持続可能性分野のスコアに基づいてランク付けしています。

一目でわかる通り、ヨーロッパの企業が多いですね。
ヨーロッパは、世界的なESG運動のリーダーであり、厳格な規制と開示要件、そしてESG投資のフレームワークが整備されています。

ランクインした20社のうち15社は、3つのセクター(産業、不動産、一般消費材)で占められており、セクターの偏りが顕著になっています。残りのセクターは公益事業、素材、金融です。

ランキング1位は、スペインの公益事業会社「レッドエレクトリカ:Red Electrica:REE.ES」です。同社は電力供給により多くの再生可能エネルギーを使用しており、Scope1とScope2の二酸化炭素排出量を2015年からほぼ半分に削減し、今後数年間でさらに野心的な目標を立てています。

・Scope1とは、事業者自らによる温室効果ガスの直接排出(燃料の燃焼、工業プロセス)が対象です。
・Scope2 とは、他社から供給された電気、熱、蒸気の使用に伴う間接排出が対象です。

ランキング2位は、フランスの不動産会社「ジェシナ:Gecina:GFC.FR」です。エネルギー消費を削減するために、所有不動産(建物)を改修しています。同社は過去5年間で炭素排出量を41%削減しており、これはフランスのセクター平均の3倍の速さです。 2030年までにネットゼロを達成することを目指しています。

ランキングの3位~5位は、オーストラリアの不動産投資会社「ストックランド:Stockland:SGP.AU」、オランダの化学コングロマリット「コーニンクレッカDSM:Koninklijke DSM:DSM.NL」、そしてポルトガルの再生可能エネルギーユーティリティ企業「EDPリナババイス:EDP Renovaveis:EDPR.PT」と続いています。

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日本プロロジスREITが8位にランクイン

そして、ランキング8位に、唯一の日本企業である「日本プロロジスリート投資法人(3283)」がランクインしています。

日本プロロジスREITはご存じの通り、米国最大REITである物流不動産企業「Prologis, Inc. (PLD)」のグループ企業ですね。
日本プロロジスREITのESG特設Webサイトでは、PrologisグループのESG方針に準拠した様々な取り組みが説明されています。

日本株、特にJ-REITのなかの「日本プロロジスREIT」の位置づけは、世界的な物流不動産グループなので優良なのはわかるけど、その分割高で(J-REITの中では)利回りはかなり低い、といった感じでしょうか。

ここでご参考に、日本プロロジスREITと、本家米国のPrologisの株価パフォーマンスに、圧倒的な差があることを示しておきます。
青が日本プロロジスREIT、赤がPrologis、緑はJ-REIT指数です。
(クリックで拡大できます。)

 

以下は本家米国のPrologisの、2021年第4四半期の「Fact Sheet」の中に記載されているCAGR(平均年間成長率)の情報です。同社が米国REITの中で、特に高い成長を続けていることがわかります。


※FFOは、Funds From Operationの略で、REITを評価するための最重要指標です。純利益に減価償却費と不動産売買損益を加えたもので、REITが本業(不動産賃貸)でどれだけのキャッシュフローを生み出しているかを示すものです。

米国の本家Prologisは、長期投資にとても適した銘柄と考えています。
以上、後半は記事の本題から外れましたが、ご参考になれば幸いです。

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