配当王とは?
配当王(Dividend Kings)とは、50年以上連続で増配(配当金の増加)を続けている企業のことをいいます。
2022年6月1日時点で、44銘柄が配当王となっています。
配当王44銘柄の内容は、Fools.comのサイトをご覧ください。
配当王になるには、S&P500の構成銘柄である必要はなく、単に50年以上連続増配であることが条件です。
50年以上連続増配、というのは確かにすごいと思います。ただし、配当王には毎年機械的に1セント(=100分の1ドル)ずつ増加させている銘柄が多いですよね・・。
配当のCAGR(平均年間成長率)が「10%」くらいあると、良い配当株候補になりえると思いますが。
配当貴族とは?
配当貴族(Dividend Aristocrats)とは、25年以上連続で増配を続けている企業のことをいいます。こちらは、配当王とちがって、S&P500構成銘柄であることが条件です。
2022年6月1日時点で、65銘柄が配当貴族となっています。
配当貴族65銘柄の内容は、Fools.comのサイトをご覧ください。
配当貴族は、配当王よりも連続増配年数が短い(25年)ですが、S&P500の構成銘柄としての時価総額・流動性を満たしており、またセクターのバランスも考慮されているため、配当王よりも配当貴族の方がより厳選された配当株一覧、といえると思います。
「配当王」「配当貴族」よりも使いやすい配当株一覧表は、「CCCリスト」
「配当王」「配当貴族」よりも使いやすい配当株一覧表として、米国の投資メディア「※Seeking Alpha(シーキング・アルファ)」のフォーラムで生まれた「CCCリスト」というリストをご紹介します。
「CCCリスト」は、連続増配25年以上の「配当チャンピオン(Dividend Champions)」と、連続増配10~24年の「配当コンテンダー(dividend contenders)」、そして連続増配5~9年の「配当チャレンジャー(dividend challenger)」で構成されています。直近のCCIリストには、全部で722銘柄が掲載されています。
Seeking Alpha(https://seekingalpha.com/)は、2004年に元ウォール街アナリストの David Jackson氏によって設立された金融メディアで、個人投資家や金融ライターによるクラウドソーシング・コンテンツで成り立っています。2021年1月時点で1,000 万人の登録ユーザーを持ち、寄稿者の多くはプロあるいはプロ並みの投資スキルがあり、同サイトの対象者は中級以上の投資家となっています。
「CCCリスト」を開発したのはDavid fish氏 (2018年に逝去) で、現在は、「Portfolio Insight」というサイトの「Radar」という上部のメニューから、無料でダウンロードできます(毎週金曜日に更新されます)。
(以下をクリックすると、ダウンロードのサイトにすすめます。「The latest Dividend Radar」のDownloadボタンのクリックでダウンロードできます。)
CCIリスト(Dividend Rader)のサンプル(クリックで拡大できます。)
上記Portfolio Insightで、自動CCIリストの開発に参画したFerdi Scheepers氏は、Seeking Alphaで有名な寄稿者で、自身も「DivGro(https://divgro.blogspot.com/)」という有名な配当株ブログを運営されています。
CCIリストは、配当株の分析・抽出に時間をかけられない多忙な投資家にとってすばらしいリストであると思います。Portfolio Insightで無料でダウンロードできるこのスプレッドシートは、毎週自動で生成されているそうです。
内容をぜひ確認してみてください。
なおFerdi氏の投資スタイルは、長期は成長配当株投資(増配を続けるクオリティ株に投資して配当をさらに再投資する戦略)で、短期はオプショントレードをされています。パフォーマンスはブログ内に明示されていますので、ご覧になってください。
Ferdi氏の本業は、映像クリエーターだそうです。配当株のプロにはこのように別の本業をもっていてチャートはあまり見ない、という方が多いと思います。健全な投資スタイルですね!この投資スタイルは本当にオススメです。
Chowder Numberとは?
Portfolio InsightからダウンロードしたCCIリスト(Dividend Radar)は、エクセルの列見出しでほぼ意味がわかりますが、この中でひとつ、「Chowder Number」というの見慣れない指標があります。この指標は、Seeking Alphaの寄稿者のChowder氏が開発したもので(スープではありません)、「Chowder Rule」という以下のルールを適用します。
ここで、以下のChowder Ruleを適用します。
Chowder Rule 1・・・配当利回りが3%以上の場合は、Chowder Numberは12%以上が良好な数値である。
Chowder Rule 2・・・配当利回りが3%未満の場合は、Chowder Numberは15%以上が良好な数値である。
Chowder Rule 3・・・ユーティリティセクターの場合は、Chowder Numberは8%以上が良好な数値である。
Chowder Numberに関する参考記事はこちらです。
英語に抵抗の無い方は、ぜひSeeking Alphaを研究されると良いと思います。
貴方のオリジナル指標「~ナンバー」を開発してSeeking Alphaで発表すると、世界的に有名になるかもしれません^^
以上ご参考になれば幸いです。