はじめに
最近の米国株の急落で、いわゆる「レバナス」(ナスダック100株価指数の2倍(商品によっては3倍)の値動きになるETF)の暴落で損失を被った方が多いようですね。
当サイト(米国株.com)管理人としまして、このレバナスの件は日本の金融リテラシーについて考える絶好の機会と思い、特集で記事を書いていきたいと思います。
「レバナスの「2倍」(「3倍」)は、前日と比べて「2倍」(「3倍」)であるので、下落相場だけでなく横ばいの相場も不利であること」の理解が不足しているのではないか、という意見があります。
しかし、問題の本質は別のところにあるように思います。
この商品だけでなく、あらためて日本の金融リテラシーの何が問題なのでしょうか?
先に今回の特集の結論を書いておきます。
- 長期投資として、ナスダック100のETF「QQQ(つまりレバレッジは1)」を、毎月の給料から少額ずつ、ドルコスト平均法で長い期間積み立てていくのは良いと思います。
- 一方、短期トレードとしては、ナスダック100のCFD(レバレッジはレバナスよりずっと高い)についてきちんとチャートやトレードを勉強して、買いだけでなく、下落相場では売りからも入れるようにする。
この2つ、つまり長期投資と短期トレードをちゃんと切り分けるのが金融リテラシーの第1歩、だと思っています。
この認識があれば、レバナスには手を出さないと思います。
下落相場で、レバナスのような買いポジションを抱えて相場が戻るのを祈るのは最悪です。投資は、「祈ったら負け」です。
まずは、ナスダック100の足元(先週金曜の引け)のチャートは以下の通りです。重要な攻防ラインにさしかかっていますね。(クリックで拡大できます。)
「レバナス」のリスクはどのように説明されているのか?
まず今回は第一回目として、商品の紹介内容を見てみたいと思います。
大和アセットマネジメント「iFreeレバレッジ NASDAQ100」 のウェブサイトには、以下のようにリスク説明がされています。
データ元:iFreeレバレッジ NASDAQ100(大和アセットマジメント)
それでは次回より、今回の「レバナス騒動」をめぐる日本の金融リテラシーについて考えていきたいと思います。