2021年年初からのコモディティ(商品)のパフォーマンス比較
本日は2021年の大みそかですね。
来年は良い年になるといいですね!
さて2021年の米国株投資では、世界的なインフレの進行が相場の大きなテーマになりました。インフレの大きな要因の一つが、原油をはじめとするコモディティ(商品)価格の上昇ですね。
今回の記事では、主要なコモディティ(商品)について、2021年年初からの1年間のパフォーマンスを相対比較してみたいと思います。
下の比較チャートをご覧ください(クリックで拡大できます。)
- 木材(CME先物)
- WTI原油
- 銅(COMEX先物)
- コーン(CBOT先物)
- 小麦(CBOT先物)
- 大豆(CBOT先物)
- 金
- プラチナ
- 銀
- 鉄鉱石(シンガポール先物)
となっています。木材は投機的に乱高下しており投資対象には含めないとすると、「2021年に安定して最もパフォーマンスが良かったのは、原油(+61%)だった。」といえそうです。WTI原油は、2021年10月に1バレル85ドル台まで上昇し、14年以来7年ぶりの高値を付けました。
金・銀・プラチナの貴金属系は比較的狭いレンジの中で推移して、年初比較ではそろってマイナスで2021年を終えそうです。一方、銅と(コーンをはじめとする)穀物系は年初比較でプラスの年となりました。
原油を除くコモディティ全般に、2021年の5月上旬に高値を付けた後は、緩やかな下落傾向が続き、年末にかけて若干反発傾向にあります。
2022年の原油と金相場は?
2022年の原油相場の見通しについて、著名商品アナリストの小菅努氏は、日経の記事のなかで、米国のシェールオイル企業が増産するか否かが鍵になると述べています。
(引用元:22年投資戦略 商品は金属と穀物に妙味・原油に波乱も:日経)
増産が実現すれば、需給が拮抗して高値圏で推移する。ただし、シェールオイルのめぼしい油田が既に採掘され、生産が限界に近づいているという見方もある。増産が実現しなければ、原油価格は急騰するだろう。
一方、金は、2021年を通して上値が重い展開が続きました。米国をはじめ先進国のいくつかの国では、テーパリングから金利引き上げという金融政策の正常化に移行しつつあるなかで、利息の付かない金は基本的に売られやすい特徴があります。一方で金には、インフレのヘッジやリスクオフの避難先としての魅力もあります。
前述の小菅氏は、同じ日経の記事の中で以下の様に分析されています。
2022年前半は、インフレの進行と新型コロナウイルスの変異型による感染再拡大への懸念から、金が買われて価格が上昇する。後半に入ると、米国の利上げが強く意識されて反落する可能性が高い。ただし後半もインフレが続けば、金価格の上昇は続くだろう。

米国株投資に慣れている方は、2022年は原油や金のCFDトレードを加えてみることをおすすめします。原油のCFDトレードは、産油国通貨であるカナダドルやノルウェークローネのFXトレードとも相関が高いです。
以上、ご参考になれば幸いです。