(1)『3波狙いトレード戦略(米国株.com式)』とは?
(2)トレンド転換とは?
(3)推奨設定(時間足・トレード対象他)
(4)質の良い1波の見極め
(5)2波・3波の待ち方
(6)波動のフラクタル構造と「3波3波」
(7)最もトレードしやすい株価指数CFDは何か?
(8)貴方のポートフォリオは、長期と短期に分かれていますか?
はじめに
今回の記事では、当手法『3波狙いCFDトレード戦略(米国株.com式)』において、最も重要なポイントを説明していきます。
まず以下の実例をご覧ください。S&P500株価指数CFDの1時間足チャートです。
(クリックで拡大できます。)
上の実例だけを見ると、いとも簡単に勝ちトレードになっているように見えますが、実際は、上図のように1波が綺麗に2波・3波とつながるケースばかりではありません。
1波が出現するたびに、やみくもに3波らしきところでエントリーすると、負けトレードが多くなります。「1波には、質の良い1波」と「質の悪い1波」があり、当手法の勝率やパフォーマンスを上げるためには、「質の良い1波」を見極めることがとても重要です。
当記事では、この「質の良い1波の見極め」について、説明していきたいと思います。
そもそも1波とは何でしょうか?
ここで、最初の記事の冒頭に挙げた図を再度掲載します。
そもそも1波とは何なのか、あらためて考えてみたいと思います。
1波はトレンド転換を含む波動です。上の図では、それまでの下降トレンドから、上昇トレンドに切り替わった波動です。これは、マーケットに大きな変動が起こったことを示しています。
米国株価指数やユーロドルなどのきわめて流動性が高いマーケットでこの変動を起こせるのは、多額の資金を動かす大口の機関投資家や投機筋と呼ばれるヘッジファンドです。1波は大口どうしのせめぎあいの跡です。
個人トレーダーとしては、大口どうしのせめぎあいを「高みの見物」するのが得策です。客観的に、買い方と売り方のどちら側の大口に軍配があがったかを分析します。
ここで重要なのは、買い方と売り方のどちらかが圧倒的に勝利したか、または接戦でどちらかが少しだけ勝利したかを見ることです。
言い換えると、これが「質の良い1波の見極め」の作業です。
質の良い1波の見極め
それでは、具体的に、質の良い1波の見極めを解説します。
質の良い1波かどうかの確認は、下図の通り、「1波が重要な抵抗帯(レジスタンス)をブレイクしているか」を確認することです。これが、前章でいう大口どうしのせめぎあいでどちらかが圧倒的に勝利したかどうかをみることを意味しています。
上図のように1波が重要な抵抗帯(レジスタンス・ゾーン)をブレイクすると、その後に2波で調整しても、その後の3波では、(1波で一度ブレイクしているために)再度ブレイクしやすくなります。
この状況で3波でエントリーすると、逆行するリスクが少なく、勝ちトレードにつながりやすくなると考えます。
逆に1波が重要な抵抗帯を完全にブレイクしていない場合は、中途半端な1波となってしまい、極端な場合は、2波の調整波がそのまま伸びてしまって逆方向の1波(つまり全戻しの「往って来い」で、元のトレンドに戻ってしまう、ということですね。)となることもあります。