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コラム

アップルは、なぜ「社債発行による株主還元」を続けるのか?

アップルが55億ドルの新規社債を発行

「米国株の中で最高の銘柄は?」と聞かれると、貴方ならどう回答するでしょうか?

おそらく、多くの投資家が「アップル(AAPL)」と答えると思います。私も同感です。

アップルが米国株の中で最高の銘柄、と言われる理由は;

  • 持続可能な長期的成長を支える製品開発力・展開力、その結果の潤沢なキャッシュ生成力
  • 「ネット・キャッシュ・ニュートラル」財務戦略によってGAFAMの中でも際立つ株主還元力
  • 圧倒的なブランド力・高い利益率
  • 主戦場はあくまで北米市場、続いて欧州市場であり、中国市場のリスクが大きくない

さてここから、本日の本題に入りますね。

アップルは、2022年8月1日、総額55億ドル・4本立ての社債を発行、調達資金は自社株買いおよび配当の株主還元など一般的な事業目的に使用される、と報道されています。

「社債を発行して、その資金で配当や自社株買いをする」とは、一体どういうことなんでしょうか?
今回の記事では、アップルがなぜ社債の新規発行で株主還元を行うのかについて、まとめておきたいと思います。

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「トランプ政権最大の成果」とよばれる税制改革

アップルの社債発行の話にすすむ前に、まず関係する米国の税制の話をご紹介します。

バイデン政権は今年の11月に中間選挙がありますが、その前の4年間のトランプ政権については、貴方はどのような印象だったでしょうか?

トランプ政権は分断・混沌が深まったお騒がせな4年間でしたが、一方で公約は結構実現させています。そのもっとも代表的なものが大型の税制改革です。
トランプ政権の税制改革は、1986年のレーガン政権以来の超大型税制改革で、「トランプ政権最大の成果」と言われています。

で、そのトランプ政権の税制改革の目玉の一つが、米国の法人税の課税方式が、「全世界所得課税」から「源泉地課税方式(テリトリアル税制とも呼ばれます) 」に変わったことです。

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以前の米国企業は、海外子会社に資金を貯めこんでいた

以前の米国の法人税制である「全世界所得課税」では、海外に子会社をもつ米国の企業現地国課税を受けた後に、さらに現地から留保利益を米国に引き上げる際に課税が行われていました。二重課税の部分は「外国税額控除」という仕組みで控除していたのですが、米国の高い税率で課税されていたことに変わりはありません。(ちなみにこの税制改革で税率も大きく下がっています。)

一方日本や欧米で採用されている「源泉地課税方式」では、海外子会社の配当は「益金不算入」としてそもそも本国での課税対象からほぼ外れます。

したがって従来の米国企業は、上述の税務上の不利なルールを回避するために、海外子会社から米国親会社への配当を行わず、現地国に留保利益を貯め込む傾向がありました。この現地国に貯めんだ額は全体で2兆ドルに及んでいたといわれています。

この事態を解消するために、トランプ政権の税制改革では「全世界所得課税」から「源泉地課税方式 」への変更を断行しました。

これによって、米国企業は外子会社に貯めこんでいた莫大な資金を米国に還流しやすい体制に変わっといえます。

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税制が変わっても、アップルはなぜ社債発行で株主還元を行うのか?

税制の解説はここまでにして、アップルの話に戻ります。

アップルが株主還元の資金として社債発行を最初に開始したのは、2013年にさかのぼります。その後、たびたび社債の発行を繰り返しています。

アップルが株主還元のために社債を発行するのは、上述のトランプ政権の税制改革以前の「全世界所得課税」のもとでは、外子会社から米国に還流させた資金を使うよりも社債発行する方が税務上有利であることが大きな理由の一つとされていました。

しかし現在は、上述のとおり米国の税制は変わっています。それでもアップルは外子会社から米国に還流させた資金を使うよりも、社債発行によって株主還元しようとしているわけです。

これは、なぜでしょうか?

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アップルは、米国の金利が今後さらに上昇するとみている

2021年12月、信用格付会社のムーディーズは、アップルの長期債格付けを最高位の「AAA」に格上げしました。S&P500の企業の中で、この最高格付け「AAA」を得ているのは、他にマイクロソフト(MSFT)とジョンソン&ジョンソン(JNJ)だけです。

この最高格付けによって、アップルは他の企業よりもより有利な条件で社債による資金調達を行うことができます。

ただし、アップルがなぜ新規の社債発行で株主還元するかという点で最も重要なポイントは、格付の変更だけでなく、アップルが社債の新規発行を行うのは、米国の金利が今後さらに上昇するとみており、今が絶好の社債発行のタイミングであると考えているためという点だと思います。

足元の株式市場は回復傾向で、債券市場も落ちついてきており、現在米10年債利回りは2.7%付近で推移しており、市場はFRBの利上げの終了が近いと先走りしているように見えます。
こうした相場環境の中で、アップルは米国の金利が今後さらに上昇するとみていることは興味深いです。
下のチャートは、米国の10年債利回り(オレンジのライン)を、他の先進国の10年債利回りと比較したものです。景気減速懸念が大きい欧州や、金融緩和が続く日本と違って、米国の長期金利は、アップルの読み通り今後も上昇を続けるか、もしくは高止まりするのかもしれません。現在の米国の経済は、相対的にみて世界で圧倒的に強いです。
(クリックで拡大できます。)

いずれにしても、「キャッシュ・ニュートラル」という財務戦略と潤沢なキャッシュを有するアップルが、社債をとても有利な条件で発行して株主に還元するのは、株主にとって大歓迎でしょう。
他の銘柄であれば「社債の発行」は良い材料ではないことが
ありますが、ことアップルの社債発行については、アップル自体も、株主も、社債権者も、すべてにとってウイン・ウイン・ウインといえそうです。

以上、ご参考になれば幸いです。

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