自動運転トラックの実用化が間近か
自動運転の技術開発を手掛けるスタートアップ企業「オーロラ(Aurora)」と、トラック製造大手の「パッカー(Paccar)」が、2021年1月19日に業務提携のニュースを発表したので、以下にまとめておきたいと思います。
大型トラックによる高速道路走行のような商用物流の自動運転は、一般乗用車の市街地走行の自動運転よりも、安定した需要を喚起できる可能性が高いので、とても期待できるニュースですね。
なお、ARK InvestのETF「ARKK」は、少しずつパッカー株を買い増しています。(2021年1月25日現在、ウエイト0.22%で50位です。)
オーロラ(Aurora)とは
オーロラ(Aurora)は、クリス・アームソン、スターリング・アンダーソン、ドリュー・バグネルという自動運転技術の著名人3人が2016年に設立したスタートアップ企業です。
クリス・アームソンは、2016年までグーグルの自動運転部門の最高技術責任者、スターリング・アンダーソンは、テスラのオートパイロットシステムの開発責任者、ドリュー・バグネルは、(自動運転システム開発部門をAuroraに譲渡した)Uberで、自動運転開発部隊のリーダーでした。
同社は、自動運転技術開発のオールスター軍団と呼ばれています。
詳しくは、オーロラのWebサイトに行ってみてください。(https://aurora.tech/)
ブログなどもあって、日々の研究開発の様子がうかがえます。
パッカー(Paccar)とは
パッカーについては、以下の銘柄紹介記事をご覧ください。
オーロラとパッカーの業務提携
パッカー社のサイトでは、両社の業務提携のニュースが、リリースされています。
PACCAR and Aurora Form Strategic Partnership to Develop Autonomous Trucks
リリースの概要は、以下の通りです。
『2021年1月19日、パッカーとオーロラは、自動運転型のトラックを開発、テスト、商品化するためのグローバルな戦略的合意に達しました。このコラボレーションにより、パッカーの自動運転車プラットフォームがオーロラドライバーと統合され、パッカーの顧客の安全性と運用効率が向上します。
戦略的パートナーシップにおいて、パッカーは、数十年にわたる卓越したエンジニアリング等から生まれた、業界をリードする品質、耐久性、信頼性を備えた自律型車両を提供します。 オーロラは、ハードウェア、ソフトウェア、運用サービスなど、業界をリードする自動運転テクノロジーを提供します。両パートナーは、コンポーネントの調達や車両技術から、車両とオーロラドライバーの統合に至るまで、コラボレーションのあらゆる側面で緊密に協力します。このパートナーシップには、パッカーのテクニカルセンターでの車両検証と、パッカー工場での生産サポートも含まれます。
このコラボレーションの目標は、パッカーの顧客の貨物効率と安全性を向上させることです。オーロラドライバーを利用したパッカーのトラックは、今後数年間で北米に配備される予定です。』
ARK Investの今週のニュースレターでは、両社の提携について、以下のようにコメントしています。
パッカーとの業務提携によって、オーロラの自動運転システムは、おそらくテスラを除く他のほとんどのトラックメーカーよりも、より現実的なシナリオで高度化できる可能性があります。両社によって完全に統合された自動運転車は、外部委託された自動運転システムと製造されたトラックの組み合わせよりもはるかに優れたパフォーマンスを発揮する可能性があります。
ARKの調査によると、運輸業界は自動運転型EVプラットフォームへの移行によって劇的に統合されます。 自動運転型EVトラックが貨物輸送コストを1トンマイルあたり12セントから約3セントに引き下げ、輸送価格を引き下げ、既存鉄道事業の継続性を危険にさらす可能性があると推定しています。