(1)事業別の半導体関連銘柄リスト
(2)半導体関連ETF「SOXX」と「SMH」
(3)「IDM」と「ファブレス」で分類してみよう
(4)半導体の製造工程で分類してみよう
(5)TSMCの米国アリゾナ新工場関連の記事まとめ(随時更新)
(6)「SOX指数」とは(長期の片対数チャートで見てみよう)
(7)ニコンはなぜASMLに勝てなかったのか
(8)オランダのシリコンバレー「アイントホーフェン」てどんなところ?
(9)TSMCが半導体製造の「後工程」のR&D拠点を日本に作るのはなぜか?(TV報道に要注意)
(10)インテルが投資計画を発表。TSMCに「どのように(How)追いつくのか」が見えない市場の反応は・・・
(11)半導体業界を根本から変えた台湾TSMCの創業者「モリス・チャン氏」
(12)台湾加権指数は、IT銘柄が5割を占める「テック型株価指数」
(13)日本の半導体産業は「戦後の焼け野原」
(14)インテルの大規模投資は、復活の序章か?(Global Foundriesの買収交渉中)
(15)自動車産業の半導体不足は、ジャストインタイムへの依存による「自業自得」か?
SOX指数とは
SOX指数とは、フィラデルフィア半導体指数(またはフィラデルフィア半導体株価指数、PHLX Semiconductor Sector Index)とよばれる株価指数の総称で、1993年12月1日を基準日100として算出する時価総額加重平均型の株価指数です。
半導体の設計・製造・流通・販売を行う企業30社で構成されており、現在の構成銘柄は、こちらのサイトで確認できます。
米国の証券取引所の上場企業で構成されますが、米国の企業であることは要件ではありません。2021年1月25日現在、米国外の企業としては、TSMC(台湾)、ASML(オランダ)、NXP(オランダ)が含まれています。
半導体はあらゆる産業で使用されることから、SOX指数は景気の先行指標として、世界的に参照されています。
今後、EV・自動運転、5G通信、IoTなどさらに幅広い分野で半導体需要は拡大することが見込まれ、SOX指数の注目度はさらに高まっていくと考えられます。
SOX指数の推移
SOX指数の直近1年の推移
下のチャートは、2020年1月からの直近1年のSOX指数(青いライン)を、S&P500(オレンジのライン)と比較したものです。縦軸は、2020年1月年初からの変化率を通常表示したものです。SOX指数は、昨年1年間で約50%の上昇、さらに今年直近では同じ基点から約64%の上昇となっています。
S&P500を圧倒するアウトパフォームです。このSOX指数をなぞる運用方針のETF「SOXX」が注目されるのも当然ですね。
SOX指数の長期10年間の推移
下のチャートは、2011年1月からの長期10年間のSOX指数(青いライン)を、S&P500(オレンジのライン)を比較したものです。縦軸は、2011年1月年初の指数からの変化率を、上と同じく通常表示したものです。
SOX指数の長期10年間の推移(片対数チャート)
下のチャートは、上と期間は同じ10年間ですが、縦軸を対数で表示したSOX指数です。対数表示にすると、SOX指数は、(調整や急騰の期間はあるものの)長期間にわたってほぼ同じペースで上がり続けていることがわかります。
たとえば、1,000円が1,500円になるケースと、10,000円が10,500円になるケースでは、上昇の値幅は同じでも、パフォーマンスはまったく違いますよね。長期間のチャートでは特にこの問題点が顕著になります。よって長期間のチャートでは、縦軸だけを対数表示、横軸は通常表示の「片対数チャート」にすると、よりわかりやすい分析が可能になります。