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ランキングと個別銘柄チャートの最終更新日は、2022年12月25日です。
コラム

自動車産業の半導体不足は、ジャストインタイムへの依存による「自業自得」か?

車載用半導体の不足の背景にあるものは?

この記事は、米国株半導体関連特集の一環で書いています。

まず、半導体関連の記事で度々引用させていただいている微細加工研究所の湯之上さんの、以下の記事を紹介します。

自動車産業の車載用半導体の不足について、湯之上さんは以下のように解説されています。
  • 自動車メーカーが2020年のコロナショックで減産した際に、デンソーなどのTier1から指示を受けた半導体ファブレスメーカーは、TSMCへの生産委託量を減少させました。
  • TSMCの生産能力にとって、車載用半導体は4%程度しか占めていないため、自動車業界からの生産委託減少分は、あっという間にスマホ用などの他の産業からの生産委託で埋まってしまいました(半年~1年待ちで少なくとも1年間契約。最近は3~5年契約を求められる)
  • その後、いざ自動車メーカーが減産から増産に切り替えても、TSMCはすでにフル稼働であるため、長期の「順番待ち」の状態になってしまいました。

湯之上さん曰く、「3~4カ月ものリードタイムが必要とされる半導体の調達に、ジャスト・イン・タイムを適用し続けてきたことが、今日のクルマメーカーの苦境に直結している」とまとめておられます。

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ジャスト・イン・タイム(JIT)とは?

解説する必要はないかもしれませんが、あらためてジャスト・イン・タイム(以下:JIT)とは何かというと;

必要なものを、必要な時に、必要な量だけ生産する」生産方式で、部品を必要なときに必要なだけ工場に届けることで在庫を極限までそぎ落とす仕組みです。代表例は言わずと知れたトヨタのカンバン方式です。JITは、50年以上の歴史をかけて、生産・物流だけでなく、世界中で多岐にわたる業種の企業を魅了、産業効率の進化に大きな貢献をしてきました。

JITの最大のメリットは、「在庫に関するコストの削減」です。必要分しか在庫をもたないため、不要な運搬、不要な保管、不要な人件費などの様々な在庫コストを極限まで切り詰めることを目指します。

一方、JITの典型的なデメリットとしては、「在庫切れのリスク」と「下請け業者の負担が大きい」ことがあげられます。

トラックは到着が早すぎても許されないため、工場付近の公道でトラックが時間つぶしの路駐をしていることもよく問題視されますね。JITを採用する会社は、「自社倉庫の代わりに他社の工場や公道を倉庫代わりにしている」という指摘がされます。

しかし、上記のデメリットは、あくまで、平常時を想定したリスクです。自然災害やパンデミックで世界中のサプライチェーンが混乱する状況や、EV・自動運転・5Gなどの普及で自動車業界のビジネスモデルそのものが再定義されるような状況では、JITは一転して「時代錯誤」の生産方式となってしまいます。

テールリスクに弱い、といえばそれまでですね。

地震などの自然災害によって自動車業界のサプライチェーンがダメージを受けることはこれまで多々あり、その都度、JIT生産方式の問題は指摘されてきました。

これまで(平常時に)、多岐にわたる業界で多大な貢献をしてきたJIT方式への依存は、これからも続くでしょうか。

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